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2020

継続

 こんにちは。最近入部した中山です。2回生の夏という中途半端な時期に特に紹介もなくぬるっと入ったので、気づいたら練習にいたという人も多いのではないでしょうか。コロナのせいでなかなか会う機会のないメンバーもいるのですが、全体練習や共同飲食が解禁されたら一緒にご飯に行ったりしたいですね。

 僕はあまり外向的な性格ではないので最初チームに馴染めるか不安だったのですが、何とか友達もできて楽しく過ごしています。そんな僕の友達づくりに大きく貢献してくれたのがプレステ会です。入部当初はPS4を持っていなかったのですが、2回生の中でゲームが流行っていると聞いて早速購入しました。ゲーム機というのはやっぱり高いもので、ネットワーク使用料やソフトの値段も合わせると5万は軽く超えています。安倍の10万は住民票を移していなかったせいで実家に吸い取られたので、貯めていたバイト代はすっからかんになりました。とはいえ、この出費は仲間とゲームを楽しむためだと考えて割り切りました。しかし、そこには思いもしなかったつらい時間が待っていたのです。最初にみんなと遊んだゲームはCoDというFPSゲームで、それまでFPSをやったことがなかった僕はエイム操作や初めて見るマップに右往左往し、他のプレイヤーにキルを献上するカモでした。マッチのリザルト画面では常に最下位で、何度悔しい思いをさせられたかわかりません。そこで僕は秘密の特訓を始めたのです。特訓の内容は、オフラインでコンピューター相手に戦うことでした。目標を300キルとして、それに届くまでひたすら敵を撃ち続けました。最初の頃は300キルするのに1時間半ほどかかったのですが、今ではその半分もかかりません。ネテロの感謝の正拳突きみたいですね。継続は力なりとはよく言ったものです。ただ、世の中には人の努力を嘲笑う輩もいて、同じプレステ会のメンバーである正岡やがわやは1人で特訓をする僕を陰キャだのぼっちだの好き放題言ってきました。そんな誹謗中傷にも負けず特訓を毎日続けるうちに、僕の定位置は最下位から4位、3位と徐々に上がっていきます。
そして、遂にその日はやってきました。プレイヤーは僕、がわや、正岡、宮崎、宮原の5人で、最もキル数の多い人が勝者となります。マッチの場所はGustav Cannon、長距離での撃ち合いがよく起こる難しいマップです。僕は機動力と近・中距離での撃ち合いの強さを重視したカスタムで臨みました。序盤から僕は機動力を活かして動き回り、鍛えたエイムで順調にキルを重ねていきます。一時はトップに躍り出る程のキル数で、いつも1位、2位をとっているがわや、正岡からは焦りの声が聞こえてきました。しかし、試合の流れを大きく変える出来事がありました。僕は序盤の勢いのまま走り回って敵を探していたのですが、突然、考えもしなかった方向から宮原に撃たれてデスしてしまったのです。何が起こったのかと思ってキルカメラ(キルされた時、キルした側の視点を見ることができる)を確認すると、
宮原は高所をとって僕のことを一方的に撃っていたことがわかりました。これは敵を長距離から一方的に撃って楽にキルを取ろうとする恥ずかしいプレーで、蔑みの意を込めて「芋」、「芋虫」と呼ばれます。僕の武器は近距離ではとても強いのですが遠距離には滅法弱いため、その後も「芋」に何度もキルされて1位から4位にまで落ちてしまいました。「芋」に対する怒りの気持ちもありましたが、今は試合中。そんなことを考えている余裕はありません、すぐに対策を施しました。「芋」と撃ち合うことは避け、高所から撃たれない位置取りを徹底したのです。特訓で得られたのはエイム力だけではなく、300人もキルして走り回っているうちにマップの構造まで頭に刷りこまれていました。エイム力とマップ知識を得た僕に敵はなく、それからどんどんキルを伸ばし試合時間残り20秒で1位にあと1キルにまで迫ります。1位を獲れると思った僕は必死で敵を探しました。残り10秒、角で宮崎と鉢合わせしますが、鍛えぬいたエイムで撃ち勝ちトップに並びます。キルをとって安心したのも束の間、漁夫の利を狙いに来たがわやが後ろから現れました。しかし、がわやに今まで何度もその手でやられてきた僕に、それは通用しません。完全に動きを読んでいた僕はがわやの頭を綺麗に撃ち抜き、単独トップに。そして試合終了です。初めての1位に脳汁が止まりませんでした。努力の成果が報われるというのは本当に気持ちがいいものです。あと正岡とがわやは陰キャに負けたことを受け入れ、深く反省してください。長くなってしまったのでこの辺で終わります。

次は日々成長中の酒井春野です。

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