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2022

ギャル

わったーこと渡邊主将から紹介を受けました、村田万里子です。早くブログを書きたくてちむどんどん。


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随分前のことになるが、ラグビー部のSNSの企画で新4回生紹介が行われることになった。そこに座右の銘が必要ということで、私は迷わず「LOVE MYSELF」と書いて提出した。これは前回のブログでも書いたように、私が好きで好きでどうしたらいいかわからないぐらい大好きなBTSが掲げているテーマでもある。


念のため補足しておくと、この「LOVE MYSELF」には、自分の良いところも悪いところも自分の個性だとちゃんと認めてみようという思いが込められている。私はこのように自分の心を大事にして初めて、周りの人を思いやり温かく手を差し伸べることができると思っている。決して傍若無人な「自分大好き♥️」という意味ではない。


それはそうと、しばらく経ったある日のこと。とある先輩から「座右の銘がギャルだね!!笑」とLINEがきた。どうやらTwitterで私の紹介を読んでくれたらしい。先輩が私の座右の銘をどんな風に解釈してそう言ったのかは分からないけれど、とにかく今までの人生で誰かからギャルだなんて言われたのは初めてのことだった。無論、先輩が私が突然ギャルになったと思っているわけでは無いことは分かっていたものの、何だか照れくさい気持ちになって、「見た目は全然ギャルじゃないですよ〜」という超つまらない返信をしてしまった。


私には身近な存在にギャルがいない。そんな私が知っているのは、平成ギャルは気分が下がると「チョベリバ」と言うこと、ビリギャルは慶應に受かったということ、あとはおでんくんの友だちのガングロたまごちゃんは紛れもないギャルだということだ。


どうしよう、余りにも知識が偏っている。途方に暮れた私はイマドキギャルの流行語をググってみた。ほほう、どうやらイマドキギャルは「きゃぱい」という言葉を使うらしい。なにそれ?きゃりーぱみゅぱみゅの亜種?


意味:キャパオーバー。いっぱいいっぱいな様子やテンパっていることを表す言葉。


うーん、その状況で「きゃぱい」って言えるギャルはメンタルが強すぎる。ハッ、それでも「きゃぱい」と声に出してみたら何だか全然きゃぱくないような気がしてきた。おお、これは最強のライフハックだ!!


…結局何が言いたいかというと、世間的に見れば私はギャルとは正反対の人間だということだ。


第一に、たとえ明日地球がひっくり返ったとしても、私にギャルメイクとギャルファッションは絶対似合わない。


第二に、小学生の頃から学級委員を任され、中高でもいわゆる優等生扱いを受けてきた私は少なくともギャルではなかった。周りよりも精神年齢が上だと感じることが多かったから、大人たちが自分にどういう役割を望んでいるかも分かっているつもりだったし、敢えてそれに反抗することもなかった。高校は自由な校風が売りで、私服も茶髪もピアスもメイクも何でも御座れの学校だった。実際私も私服で通学することのほうが多かったけれど、それ以外は何の変哲もない普通の高校生活を送っていた。淡々と授業を受けて、課題をこなして、そして京都大学に進学した。


今まで歩んできた道は全て自分の意思で選んできたから、それを後悔することはない。でも、そんな王道ルートを歩いていく自分が時につまらなく感じてしまうのは事実で、どこか解放されたい気持ちが常に自分に付きまとっていたと思う。


大学生になっても私は大きく変わることはなかった。だけどBTSとの偶然の出会いは私の世界を大きく広げてくれた。


韓国語の勉強を始めた。朝鮮半島の文化や歴史を学んだ。韓国コスメを買ってみた。ひとりで新大久保に行ったし、就活終わりにリクルートスーツのまま鶴橋に行った(ありえない程浮いた)。アルバムを買い集めた。Spotifyが欠かせない存在になった。部屋にBTSの写真を飾るようになった。少し大ぶりのリングを付けてみるようになった。毛先だけブリーチしてみた(そしてブリーチした髪の手入れの難しさを痛感してすぐ切った、アイドルってすごい)。就活が終わればピアスを開けたい!


こうした目に見える変化だけでなく、心の内も変わった。


LOVE MYSELFという言葉を大事にするようになった。要は、自分の良いところも悪いところもちゃんと認めてみようと思った。そうしたら心に余裕が生まれて、周囲の人々にもっと寄り添えると思った。この世にある差別や偏見と正面から向き合ってみたいと思った。彼らのように、謙虚な気持ちと周りへの感謝を忘れない人間になりたいと思った。


何より、どんな困難に襲われたとしてもBTSの存在が私を支えてくれるんだという安心感にいつも包まれている。


つまりBTSがいる限り私は無敵なのだ。


そこでふと私は思った。…これってほぼギャルなのでは??どんなにキャパオーバーな状況でも「きゃぱい」と言って乗り越えていく最強ギャルたちと同じマインドだ!


圧倒的厨二感を恐れず言うと、BTSは私が己の内に封印してきたギャルマインドを解き放ってくれた存在なのだ。この表現が一番しっくりくる。


素直に認めてしまえば、高校生の頃BTS(当時は防弾少年団と呼ばれることが多かった)をはじめ、K-POPアイドルを好きになる子は自分とは全く違うタイプの子たちだと思っていた。


そもそもK-POP自体にあまり興味が無かったので、BTSの音楽を聞いたことも彼らのビジュアルをちゃんと見たこともなかった。例え当時彼らのことを認知していたとしても、私の最推しSUGAは2015年から2018年あたりはハイトーンヘアカラー&バチバチのピアス&青年期特有の気怠そうな雰囲気の3点てんこ盛り状態なので、「なんか怖いな」と思って好きにはなっていなかったと思う。それにSUGAは写真に写るときのピースが何故かギャルい。はにゃ?


だけど今ならそのイメージ(偏見)は間違いだったと思う。BTSは弱小事務所というハンディキャップを背負った状態でデビューし、様々な偏見や苦労を乗り越えてきた。K-POP界、さらには世界の音楽シーンを昇り詰めていくその栄光の裏側で、その先にいつか訪れる凋落の恐怖と闘いながら、その狭間で揺れる複雑な思いを音楽で表現してきた。そして聴く人の辛さをそっと肩代わりしてくれるような等身大のメッセージを常に発信し続けている。


そして2017年に「LOVE MYSELF」をアルバムのテーマに掲げ、ありのままの自分を愛することを全世界の人々に呼びかけた。2020年にはCovid-19が蔓延した重苦しい世の中を『Dynamite』で明るく照らしてくれた。


うっうっう、こんな人たちのファンになってしまったら、そりゃあもう無敵最強イケイケギャルマインドにしかなれない。ギャルマインドにしかなれないんだよおおお(一旦落ち着こ?)。


ギャルとは無縁だった私が、BTSに出会ったら広義の意でギャル化したというこのよくわからない巡り合わせをとても不思議に思う。まさかBTSがギャル増産計画を立てている訳はないけれど、ギャルマインドを持ったファンたちが世界中に増えていったらそれはそれでおもしろい。ウチら最強じゃんマジ卍


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次は、ショートカットにピアスが映えている酒井春野さんです。いいな~


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