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2022

京都の大学生であること

    PCを開いてから5時間が経った。ここに書くに値する話が全く思いつかないことに絶望しながら、Twitterのタイムラインを遡り、YouTubeが薦めてくれる動画を伝っていると5時間は5秒で経つ。実験レポートが進まなくて徹夜している時と同じようなことをしている。酔いの勢いで埒をあけるべくKALDIで見つけたグリューワインを温めたがもう冷めてしまった。

    ご紹介に与ったこの私、3回生の森下は紹介にあった通り彼女とはとてもうまくいっているし、小向にはあまり写真を見せていない。でもコムにだけ見せていないわけではないから安心してほしい。あまり大っぴらに見せびらかしても仕方ないと思っているが、見せびらかしていったほうが良いのかな。

    小向は大阪の野田から通う、数少ない実家生仲間である。コムは一切のデリカシーをどこかに置き忘れてくることがままあって、そういう時のコムは悪気なく正しく辛い事実を突きつけてくるから怖い。私も好きで工化生をやっていないのに、「工化じゃなくてよくない?」という素朴な疑問をぶつけないでくれ。その通り。工化じゃなくてよい。やはり開明とかいう微妙な自称進から現役で情報学科に合格する人間に一浪物工落ち工化の気持ちは理解できない野田。3回生になってまだこんなことを言っている私は10年後も50年後も同じことを言っているだろう。

    ところで、最近NHKで大阪府大を中退してパイロットを目指す女性が主人公の朝ドラが始まった。私はあまり見ていないから詳しくないが、今週あたりから主人公が航空学校(航空大学校)に入るらしい。悲しい哉、あらすじを聞いているだけで航空コンプでつらくなってくる。私自身、昨年航空大学校を受験して2次試験B脳波まで受かったが色々あって合格辞退の電話をした。そうせざるを得なかった理由があったからだった。首を切られる前に自主退職をするサラリーマンの気持ちの1割くらいは理解できた。それからは大学から途中で抜け出す選択肢を消してひとまず京大を卒業することに決めた。そして、京大に残る選択をしたのを正当化するために、この盆地に通う残り2,3年で京都の大学生であることのメリットを最大限享受しておきたくなった。もっと正確に言うと下宿している人たちと同程度に京都に染まりたくなった。本当は熊野寮でも吉田寮でもいいから下宿して京都府民生活を謳歌したいのだが、親がどうしても許してくれないので実家通いをしながら京都ごっこをするほかない。万城目学の鴨川ホルモーで京都の大学生のイメージを形成した私がはじめに思いついた京都の大学生しぐさは三大祭りでのアルバイトに参加することと、吉田寮に関わることだった。まずは昨年と一昨年忌み嫌った厚生課様の斡旋で祇園祭に参加させてもらった。長刀鉾解体の交通整理だけだったが粽など貰って京都人に一歩近づいた気がした。10月には時代祭にも参加した。行列の一員として練り歩き平安神宮に近づいて行くにつれ、自分も京都の大学生へと近づいている気がした。来る葵祭も募集が始まると同時に応募するつもりでいる。(先手を取ると「前からの用事」と言える。藤井さんの時代はラグビー部の有志何人かで一緒に葵祭や祇園祭のお手伝いをしに行っていたらしく、それでこそ千年の京に在る学府の学徒、日出づる国の子我等たる京大生であると思った。) 仕上げに来年の吉田寮祭の鴨川レースに参加することで私のこころは完全に京都の大学生になるのだ。そうして初めて工化に消える2,3年に意味が与えられ、晴れて就活や航大再受験に向けて動けるというものである。

    

    やっとここに書くに値したかもしれない話を思いだしてきたが、もう長くなってきたから終わりにする。チェイスする荻さんのギアの上げ方がすごいと言ったノブに対して「マニュアル車ならエンストするなあ」とダルMT免許マウントで返したら横にいた愛ちゃんがツボってくれた話と、龍谷戦中にノブが「点数状況が」と言おうとして「点棒状況が」と言った話も書きたかった。

    次は金兵衛バイト後の湾岸ミッドナイトをかなり楽しみにしてくれている尾崎に回そうと思う。一人でラウワンに行ってチューニングをどんどん進めていくのは控えてほしい。馬力が違いすぎて勝負にならなくなるから。あとクジャ同入ることにしたので宜しくたのむ。


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