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2025.06.09

NZラグビー留学体験記(前編)〜挑戦のきっかけと日々の鍛錬〜

このたび、3回生大鶴誠が約7週間にわたるニュージーランドへのラグビー留学から帰国しました。

現地での貴重な経験や学びについて、本人が体験談としてまとめております。

全2回に分けて掲載いたしますので、まずは第1回【前編】をぜひご一読ください。




「NZラグビー留学体験記(前編)〜挑戦のきっかけと日々の鍛錬〜」


いつもお世話になっております。

京都大学ラグビー部3回生の大鶴誠です。


このたび、私は2025年3月9日から4月28日までの7週間、ラグビーの本場であるニュージーランド・クライストチャーチへの留学する機会をいただきました。


この留学では、現地のプロチームのアカデミーでのトレーニングやクラブチームでの試合出場など、非常に多くの貴重な経験を積むことができました。


今回は、その体験を通じて感じたことや学んだことを、いくつかの章に分けてご紹介させていただきます。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。


1. 留学の目的・動機

今回、私はラグビーの本場であるニュージーランド・クライストチャーチで、7週間のラグビー留学を経験しました。


この留学の目的は大きく3つあります。ひとつは、世界トップレベルの選手たちが集まる環境でプレーし、ラグビーの技術面を徹底的に磨きたかったこと。もうひとつは、ラグビー王国・ニュージーランドの文化や価値観に触れることで、自分のプレーや考え方にどのような変化が生まれるのかを実際に体験したかったこと。そして最後に、自分の現在地を知るためです。


これまで強豪校に所属するような機会は多くありませんでしたが、あえて高いレベルの環境に身を置き、そこでどこまで通用するのか、自分を試してみたかったのです。


中高時代からずっとラグビー留学に憧れを持っていましたが、学業との兼ね合いでなかなか実現できずにいました。それでも、大学生になってようやく時間と準備が整い、この春休みに念願だった留学を実現することができました。


2. 滞在先とトレーニング環境

留学中は、世界的な強豪チームであるCrusadersのInternational Academyに参加する機会をいただきました。Crusadersは、現在リーグワンで2年連続MVPに輝いているRichie Mo'ungaや、伝説的な司令塔Dan Carterなどが所属していた、カンタベリー地方を本拠地とするプロチームです。


アカデミーでは、平日の午前中にジムセッション、午後にはグラウンドでのスキルセッションというスケジュールで、非常に密度の高いトレーニングを行っていました。指導にあたってくださったのは、各国の代表チームやプロクラブで実績を積んだコーチ陣で、彼らの高度な専門知識と熱意ある指導に、毎日が刺激の連続でした。


特に印象的だったのは、ウエイトトレーニングの質の高さです。単に重いものを持ち上げるのではなく、正しいフォーム、身体の使い方、そして実際のラグビーのプレーにつながるトレーニングについて教えていただきました。その結果、わずか7週間で自分のMAX重量は30kg以上伸び、身体的にも大きな変化を実感することができました。

3. クラブチームでの経験

アカデミーでのトレーニングと並行して、現地のクラブチームのChristchurch Clubにも所属し、火曜・木曜の夕方に練習、週末には実際の試合に出場させていただきました。


クラブの雰囲気は、日本のチームとは大きく異なっていました。選手たちはラグビーに対して本気で向き合いながらも、心から楽しんでプレーしている姿が印象的で、その熱量と空気感に最初は圧倒されました。しかし時間が経つにつれ、少しずつその輪の中に入り、自分も自然体でラグビーを楽しめるようになりました。


Christchurch Clubは社会人チームということもあり、レベルは非常に高く、練習や試合の強度も本格的でした。ニュージーランドのクラブラグビーは、「Premier」「Division 2」「Division 3」といったリーグ分けに加え、年齢別に「Colts(U20)」といったカテゴリーも存在しています。私は最初、Division 2の試合に出場させていただきましたが、試合でのプレーを評価していただき、留学の最終週にはPremier のStarting XVとしてピッチに立つことができました。これは自分にとって大きな自信になりました。

その結果プレミアのキャップを持つ人にだけ授与されるネクタイを頂くことができました。


また、Crusadersの試合登録メンバー外の選手たちが、時折クラブチームの助っ人として試合に参加することもありました。そうしたトップレベルの選手と同じチームでプレーできた経験は本当に貴重で、現地でしか得られない刺激をたくさん受けました。


次回の後編では、留学を通じて得た学びや、自分自身の変化、そして今後への意気込みについてご紹介します。ぜひご覧いただければ嬉しいです。

1枚目 CIA(Crusaders International Academy)のメンバーと

2枚目 アカデミーのS&CコーチであるAshley Jones氏と

3枚目 Christchurch Clubの試合後Crusadersの選手達と

4枚目Christchurch Park

5枚目Christchurch ClubのSheds

6枚目リーグ戦後のAMF