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2022

努力のエンペラー

野澤から紹介を受けました。2回の飛鳥です。今年から、ラグビーがしたいと思い入部しました。よろしくお願いします。その経緯を思い人のように語らう野澤くんは相変わらず気持ちが悪いですね。吐き気がします。しかし、野澤くんは本当はこんな奴じゃないんです。

今日はそのお話をしましょう。


僕は野澤くんとは、高校が同じで、高校時は最寄駅も同じ、クラスも同じ、部活も同じで、その上、大学も同じなので、京大ラグビー部の中に右に出るものはいないほど、野澤くんについて、知っている自信があります。そんな野澤くんの人生を一言で言うと、「キャラ作り」なんです。彼は悩める子羊です。何か人と違う要素を見つけ出し、それを際立たせるためにどんな犠牲も努力も払ってきたのです。いや、今も払い続けています。そんな野澤くんのキャラ変遷を見ていきましょう。


①    高校一年生以前の野澤くん:勉強キャラ

彼は、隣中学校だった僕が知っているほど賢かったです。そんな野澤くんと同じ中学校だった友達が言うには、中学の頃、野澤くんは「教科書が恋人!」「この数式興奮する!」と言っていたそうです。泣けますね。弱冠15歳の彼は勉強に自分の生き筋を見出し、勉強をすることでアイデンティティを確立していたのです。その結果が京大というわけです。


②    高校生時の野澤くん:ラグビーキャラ

彼は幼少期からしていたラグビーに人との違いを見出しました。そのため、徹底的にラグビーを強調していました。LINEのアイコンもラグビーボールにし、どんな美術作品もラグビーをモチーフにし、高2のエプロン制作もラグビーのグラウンドに見立てたものを作り、英語の欲しい道具を紹介する授業でも、“絶対に”いらないであろう、ラグビーボールの発電機を紹介したり、キャラ作りに励んでいました。彼が卓越したラグビースキルを持っているのは学校社会の波から、生き残るためだったのです。


③    高校時の野澤くん:勉強キャラ

彼は高校でも勉強を頑張っていました。それも全てキャラ作りのため。野澤くんは授業中は必死に寝て、部活帰りは「勉強するから走って帰ろ!」と言って、走って帰ったり、カラオケ中に数学の問題集を解き始めたり、遊びに誘っても「勉強する!」と断っていました。極め付けは、コロナの自粛期間中の在宅模試で彼は学年2位を取ったのですが、、、そう。キャラ作りのために不正を行ったのです。しかし、責めてはいけません。勉強キャラのため、必死にさせすぎた僕達にも非がありますからね。


④    高校時の野澤くん:キモキャラ

彼の転機は2018年11月10日でした。その当時の野澤くんはお尻が痛く、夜行バスで枕にするようなCの形をしたクッションをお尻にひいていました。その日、ラグビー部で栄養講習会があり、その帰り道でのことでした。急にそれまでそんなことを言わなかった野澤くんが、「ちょっと夕日をバックにして俺の写真撮ってや」と言って、クッションを頭にはめ、夕日をバックに写真を撮りました。この日から野澤くんの気持ち悪いキャラは始まりました。無駄に奇声を上げたり、ラインのトークの語尾にハートをつけたり、すぐに脱いだり、、、と、とにかく人を気持ち悪がらせることに知恵を絞り、考えつく限り実行し、努力を惜しまなかったのです。終いにはそれがキャラとバレ、ビジネスホモとあだ名が付けられたりしましたが、それでも、キモキャラを演じている彼は「継続は力なり」というのを体現している、まさにキングオブアスリート。トップオブプロフェッショナル。努力のエンペラーと言えるでしょう。


⑤    現在:バイトめっちゃしてるキャラ

勉強もラグビーもキモキャラも通用しなくなった彼は、新たなキャラ、バ畜を手に入れようと今、懸命にバイトをしています。よく京大ラグビー部のまだ“野澤をわかってない人“が、「お金使わんのになんでバイトしてんねん」と言いますが、キャラ作りですよ。お金なんていらないんです、彼は。ただバイトをしているというキャラを確立したいだけです。遊びに誘っても、バイトだからといって断る野澤。君に問いたい。その先に幸せはありますか。以前、君は言いましたね。

「あの時遊び断って勉強してたけど、絶対遊んどいたらよかった」

同じことしてないですか。キャラを確立するのに必死な君を、僕は救ってあげたい。もしこのブログが、君を救う蜘蛛の糸となるのなら、恥ずかしがらずに掴んで欲しい。しんどかったら言ってくれよ。


もしかしたら、彼女を欲しがっているのは、そんなキャラ作りから逃げ出したい気持ちの表れかもしれませんね。


次は、そんな野澤を横目に彼女をインスタにバンバン投稿しているよねです。


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