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2022

五山の送り火、下から見るか?上から見るか?

尾崎からバトンをもらいました朝比奈です。紹介にもあったように尾崎とは"オモチロイこと"を日々探しては実行しています。同期のみんなは僕らを好奇心旺盛な「変子」と思っているかもしれませんね。僕は「なんでもやってみた方がいいに決まっている。」という思想の持ち主で、同期からは「経験ニキ」や「経験を貪る妖怪」などと言われています。こんな僕の好奇心にいつも応えてくれるのが尾崎なのです。こないだ大雨の時「鴨川にオオサンショウウオ探しに行こうよ」とラインしたら「あり」と返ってきました。やっぱ最高です。


さて尾崎のブログにもあった通り僕はさまざまなサークル(笑)を生み出してきました。京都大学には悪名高い「アフアフ」と呼ばれるサークル群があります。4つのサークルの頭文字をとってAFAFなのですが噂によるとそこには、酒池肉林、キャッキャウフフの世界が広がっている、、らしい、、。なんとも破廉恥でけしからんことであります。学生の本分は勉学のはずです。さらに、週に5回はジムで己を鍛え、週6で宇治に行って、汗まみれの男どもとぶつかりあう。これが、理想の充実した学生生活なのです!、、、。果たしてそうなのでしょうか。そんなわけがないだろ!男を摂取しすぎだ!男性ホルモンのoverdoseである!そこで僕が出した案が「僕らで新たなAFAF立ち上げて、女の子たちとワイワイ遊んだろやないか」というわけです。このように全く真っ当な理由でいくつかのサークル(笑)が生み出されるわけです。以下が新時代のAFAFである!


①緑のカーテンサークルASAGAO。これは宇治グランドに緑のカーテンを作ろうというサークルです。地獄のようにきつい夏休み、朝グランドに行って朝顔が咲いていたら部員の心も少しは安らぐだろうということで始まりました。実際に朝顔が咲き、夏の宇治に彩りを添えてくれました。実に素晴らしいサークルです。今はタネが収穫できます。


②焚き火サークルFALO KAMOGAWA。これは鴨川で焚き火をして肉や魚を焼いて食うというサークルです。faloとはイタリア語で焚き火という意味です。これは非常に楽しく、焼いたものも美味しい素晴らしいサークルです。1番盛り上がるのは最後の最後にあの有名な小僧から着想を得たやり方で火を消す時です。大量の白煙が立ち登りその光景があまりにも滑稽で笑いが止まりません。やっぱり最低のサークルですね。女の子が来てくれるわけありません。


③タッチフットサークルALMOND。これはタッチフットサークルと称し、真剣なラグビーはもういいやという経験者の新入生を騙して体育会ラグビー部に入れようという極悪非道なサークルです。活動したことすらありませんが、ラグビーボールとアーモンドの形から来ているサークル名は1番気に入っています。Twitterで新入生を釣ろうとしています。


④ 登山会FUJI。いろんな山や森を登ったり探検したりします。大文字山を超え琵琶湖まで歩いたり、比良山系最高峰の武奈ヶ岳に登頂したりしました。最終目標は富士山に登ることです。今回はこの登山会で起きた事件をブログにしようと思います。


8月16日、これがなんの日かわかるでしょうか。京都の夏の風物詩五山の送り火の日です。京大の近くには1番有名と言ってもいい大文字山で大の字が点火されます。コロナが流行っていた関係で今年は僕たちが京都に来てから初めての全面的点火でした。この五山の送り火についてこんな噂があります。「送り火の日、大文字山の上から京都の街を眺めると、無数のシャッターがきらめき綺麗である。」、これが気にならない尾崎ではありません。尾崎に誘われて僕と西山、平井の4人でこの噂を確かめることになりました。送り火当日大文字山は入山禁止になります。そこで僕たちが注目したのは比叡山の山中にある比叡平という街です。ここと大文字山から琵琶湖まで続く道がかなり接近する部分があるのです。当日僕たちは尾崎の軽自動車に乗り込み山中越の途中にある比叡平のはずれを目指しました。1番山道に近いとこあたりに車を置いて山に入ります。しばらく道なき道を進むと予想通り大文字山に続く道に出ました。僕たちは作戦がうまく行きニヤニヤです。ここから大文字山山頂を超えて、火床(京都の街から大の字が見えるひらけた部分)まで行くことができます。ワクワクしながら大文字山山頂まで来た時僕たちは自分たちの身に何が起ころうとしているのか知ることとなります。山頂は少しひらけているのですが、西の空が信じられないほど黒い。何やら稲光のようなものも見えます。腐っても京大生な僕たち。あることに気づきます、「あれこっちくる。」そうです日本では基本的に雲は西から東に流れます。平安の都の東を守る山から西にある暗雲が観察できたらそれはまもなくこちらに来るのです。僕たちは焦りはじめます。雷鳴は近づき、Yahoo天気の雨雲レーダーは真っ赤を示しています。雲に近い山頂での雷、どう考えてもやばい。市街地に降りる方角は西なのでだめ。尾崎の車は遠すぎて雷雲に追いつかれる。万事休すか。その時あることを思い出します。それは大文字山を超え琵琶湖まで歩いて行った時、途中で屋根のある小さな祠(ほこら)を見つけていたことです。それは山頂より少し東にあります。これしかない。僕たちは雷雲から逃げるように東へ走り出します。近づく雷鳴、強くなる風、暗くなる空、山の尾根を走る僕たちは軽くパニックです。そろそろほんまにやばいと思いはじめた時、その祠に着きます。雨が降り出す直前にその屋根の下に駆け込みます。程なくして激しい雨が降りはじめ、雷鳴は真上で轟き、日没も相まってあたりは闇に包まれました。山での雷は本当に恐ろしいものです。街にいる時より明らかに近く感じます。人生で1番死を覚悟しました。男4人でひっつき震えながら携帯で1番安全な姿勢を調べ、祠に多めのお賽銭を入れ、神に祈りました。人生で初めて手を合わせ真剣にお願いしました。どうか、生きて帰れますように、、。稲妻に照らされた木々が浮かび上がる中、平井が何やら携帯を触っています。「平井何しとん?」「いやぁ、もしものことあると思ってな。」最初、僕たちに無理やり連れてこられた平井。逃げている時も1番怖がっていた平井。僕たちの中で1番小柄な平井。そんな彼はなんと母親に向けて遺書のようなものを書いていました。他人の遺書執筆風景などそうそう見れるものではありません。彼は至って真剣なのですが、僕たちはまさかの遺書にニヤついていまっていました。彼の遺書には「多分大丈夫だけどもしかしたら生きて帰れない」「今までありがとう」「ごめんなさい」的なことが書いてあった気がします。平井のお母さん、ご心配をおかけして本当に申し訳ありませんでした。この遺書が役に立たなくて本当に良かったです。30分ほど耐えていると雷鳴は遠ざかって雨は上がり外に出られるようになりました。僕たちはなんとか尾崎カーまで戻りワンカルビの食べ放題に向かいました。お腹の限界まで食べて、生きていることの喜びを噛み締めました。生きていられることに感謝です。この日は人生で1番死ぬかもと思った1日でした。しかし僕はこれもまたなかなかできない面白い「経験」として楽しかったなぁと思うわけです。


こんな感じでとんでもない8月16日を過ごしたわけですが、結局噂の真偽は確かめられていません。尾崎は来年リベンジする気満々のようです。そうなると彼は1回も下からしっかり大文字焼きを見ないまま就職し、京都を離れてしまうかもしれないのですがそれでいいのでしょうか。まあ僕は彼が来年も登るというのならついていきますけどね。なぜなら彼といれば"オモチロイこと"が起きるからです。平井も連れて行こうと思います。あの祠にお礼参りもしなくてはなりませんしね。もちろん天気を調べた上で行こうと思います。


次は雷の中「その時はその時や、しゃーない」と1番落ち着いていた西山恵慈です。彼は面白そうな山をいっぱい見つけて来てくれます。冬オフいっぱい冒険しような!


コメント
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通りすがりのオッサン
2023-05-01 15:56:17

命あっての物種ですね