五十嵐から紹介を受けました、才田隼輔です。当初は今年の2月末に帰国する予定でしたが、五十嵐の紹介にもあったように、ラグビーの“ついで”で始めた研究が軌道に乗り、もうゴールポストに入りそうなところまで来たため、滞在を少し延長することにしました。とはいえ、本来の目的である「フランスラグビーに打ち込む」を忘れず、日々、荒ぶるポリテクラグビー部の飲み会に参加しています。
ラグビー関係の近況報告をします。フランスの大学ラグビーシーズンは3月上旬に終了しました。私が所属するポリテクニークは、リーグ後半で連敗が続き、9校中7位という残念な結果に終わりました。また、最終学年の学生は海外インターンが義務付けられているため、3月末にはチームの中心的なメンバーが世界各国に散らばりました。今年は日本でインターンを行う学生が特に多く、東大や理研に行くと聞いています。京都大学に行く学生が一人もいないのは残念です。一方で、4月上旬には軍の訓練を終えた新入生が加わり、チームは総勢112名という大所帯に再編成され、現在は盛大な新入生歓迎会が連日行われています。
また、春シーズンは7人制ラグビーがメインとなるため、練習内容も7人制向けのものに変更されました。特にオフロードパスやバスケットボールのようなパス、バックフリップパス、さらにはフォワードもキックを練習するなど、日本では考えられないような自由な練習が行われています。こうした型にとらわれないプレースタイルこそが、フランスラグビー特有の「French Flairs」の基礎なのだと実感しています。7人制ラグビーは、プロップの私にとっては体力的にも技術的にも厳しいですが、なんとかBチームに入ることができています。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のブログでは、ポリテクニークのラグビー部、御用達のレストラン、「Sushi Antony」について解説しようと思います。
Sushi Antonyとは、15ユーロで寿司、天ぷら、焼き鳥が食べ放題という、フランスの物価を考慮すると破格の値段設定のレストランです。ラグビー部が安くお腹を満たすために通っています。Sushi Antonyには、謎の日本食がたくさんあるので、いくつか紹介したいと思います。
INARI
いなり寿司が出てくると思いきや、謎の魚のフライが出てきます。
GUYNIKU
牛肉(GYUNIKU)のローマ字入力ミスだと思われます。GUY(男)人肉ではありません。しかし、牛肉にしては食べたことのない味がします。
IKURA
いくらの軍艦ではなく、サーモン、ツナ、コーンの軍艦を称してIKURAと呼んでいます。GUNKANではないでしょうか? しかし、少し豪華なコースにすると本物のいくらも注文することができます。
次に、フランス人に人気のメニューを紹介したいと思います。
MAKI NEIGE
サーモンとチーズの巻き寿司に、フライドオニオンが乗っているものです。けっこうおいしいです。
BROCHETTES
角切りにされたチーズに衣をつけて揚げたものです。日本人の僕が食べると胃もたれします。
YASAI MORI
通常の三倍ほど衣をつけて揚げた野菜の天ぷらです。
私はSushi Antonyに行くたびに、毎回「もっと食べろ!」と部員にたくさん食べさせられて、帰宅後にお腹が苦しくなり、結局吐いてしまうのが恒例になっています。そのせいで、部内ではすっかり“すぐ吐く人”としていじられるようになってしまいました。
そんな彼らには、いつか本物の日本食を味わってもらいたいなと思っています。第一弾として、以前カレーをふるまったことがあるのですが、フォークとナイフを使って器用に食べている様子がなんとも微笑ましく、ちょっと面白かったです。
次は、なんだかんだ進級して、無事4回生になった園田君です。朝早く来て宇治グラウンドをランニングしていたとの目撃情報が、なんとフランスにまで届いていますが、バッドボーイと呼ばれていた彼を、何がそこまで駆り立てたのか気になります。