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ホームページをご覧の皆様、こんにちは。
立春を過ぎ、寒さの中にも春の訪れを感じるころとなりました。
2月11日、オンラインにて2021年度水野組の最後の行事である納会が行われ、正式に代替わりが行われました。
昨年度中はOB、保護者の方々を始めとするファンの方々より会費、ふるさと納税、ご寄付を通じた経済的なサポートから熱のこもった試合の応援、そしてグラウンド整備に至るまでありとあらゆる面で多大なるご支援を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
皆様のサポートなしには、Bリーグ五位の結果も関西学院大学への20年以上ぶりの勝利もあり得ませんでした。
ひとえに応援してくださる皆様のおかげだと、部員一同深く感謝しております。本当にありがとうございました。
2月16日から本格的に始動いたします新チームは、主将:渡邊将太(HO)、副将:笹井亮志(FL)・久家杏太(SH,SO)を筆頭に、風紀委員:中山脩(No.8)、主務:村田万里子(MG)を加えた五名が率いてまいります。
Aリーグ昇格を明確に掲げ、unwavering(揺るぎない)をスローガンに、先輩方が百年もの間脈々と築いてくださった伝統に誇りを抱き、百周年を迎えるにふさわしい結果を必ずや達成します。さらにリーグ昇格後のチームの未来を見据え、京都大学ラグビー部(KIURFC)に関わる全ての人々が、チームに関わることそれ自体によって幸福になるチームを実現してまいります。
OB・保護者の皆様におかれましては、引き続き2022年の渡邊組も応援・ご支援のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて引退に際しまして、2021年度水野組でチームを率いた四回生の方々から、感慨のこもったコメントと現役への熱いメッセージを寄せていただきました。全三回の連載として、順次ホームページにて公開してまいります。
まず連載の第一回目といたしまして、水野組を中心となって率いてくださった四役の方々からのコメントを掲載いたします。
プレーの写真と共に、是非それぞれの雄姿を思い返しながらお楽しみいただけると幸いです。
主将:水野武
京大でラグビーをしていて、1年生の時から感じていたことがありました。それは上位チームの京大に対する見方についてです。リーグ戦や定期戦で上位チームと試合する時、京大には勝って当たり前、特に興味はない、そういった雰囲気を感じる時が多々ありました。3年生になってからは、膝の怪我をしたので1試合出場したのみであとは外から試合を見ていました。コロナの影響でほとんど準備ができず、定期戦では大敗してしまいました。個人的には当時の立命戦が特に印象的で、外から見ていて勝って当たり前の雰囲気を強く感じそのまま大差で負けてしまったのが本当に悔しかったです。大学に入って、しかも自分が出ていない試合でチームが負けてここまで悔しいと思ったのは初めてでした。これが昨年の自分の原動力でした。舐めてかかってくる相手に一泡吹かせてやりたい、上位チームと競争したい、そういった気持ちがありました。
そういった中始まった昨シーズンでは、2月からハードな練習が続きました。前シーズンではコロナの影響でほとんど練習ができていなかったのに加え、例年よりも練習日数が増える中どのようにチーム全体のモチベーションを高く保つか試行錯誤しました。また個人的には膝の怪我が長引いており、無くなったスピードをどう補うのか必死に考えていました。膝の痛みは10月まで続いて、幼稚園からランを前面に押し出したプレーばかりしていた自分にとってはかなり難題でした。スケジュールに組み込まれた練習試合を目標に練習に取り組んでいましたが、コロナの影響でとことん中止になりひたすら練習をするだけの日々が続きました。自分達の強さが一体どれくらいなのか、これからの定期戦やリーグ戦に勝てるのか、そういった不安が増していく日々でした。そうこうしているとあっという間に9月となりリーグ戦を迎えました。初戦については今年のチームの強さを証明しなければならない大事な一戦であったので、前日からかなり緊張していました。その後順調に勝ちを重ねて追大戦を迎えました。自分達はこの試合に勝つべきでした。結果としては大敗してしまい、上位トーナメント進出は絶望的となりました。その日の夜は一切眠れず、もう一度やりなおせたらなあという後悔が強く残りました。
昨シーズンの試合を振り返ると、存分に力を発揮できた試合から思うようにいかなかった試合までさまざまでした。どの試合も内容が濃く、とてもいい経験になりました。まだまだ目標には及びませんでしたが京大がチームとして確実に進歩することができた一年だったと思います。後輩たちには、昨年度うまくいったことやいかなかったことをしっかりと踏まえてさらに強いチームをつくり上げてほしいと思っています。2月からまた辞めたくなるようなしんどい練習が始まるとおもいますが、リーグ戦で勝ちを重ねて観客を盛大に湧かしている自分達の姿を常に想像して頑張ってください。
最後に、ついてきてくれたチームメイトの皆さん、たくさんの指導やアドバイスをしてくださった監督団の皆様、たくさんの支援をしていただいたOB、保護者の皆様、1年間本当にありがとうございました。
副将:高原彰吾
お世話になってます。昨年度、副将を務めました高原です。よろしくお願いします。
「伝えたいことは一番最初に」というのがメッセージを伝える際の世に知れた一般的なテクニックらしいので、一番伝えたいことを一番最初に述べさせていただきます。
東大戦から早くも一か月以上が経過し、辛くも楽しかったラグビー部での時間を反芻する日々が続いていますが、辛い経験を乗り越えられたのも、楽しくラグビーができたのも決して私一人の力ではありません。毎日のようにバカ笑いさせてくれ慕ってくれた同期後輩、自分の時間を犠牲にして下級生の頃のどうしようもない私に手厚いサポートをしてくださった先輩方、ラグビーに未熟な我々に休日を削ってコーチングをしにきてくださった監督コーチの皆様、経済的支援・グラウンド完備・現地声援など多大な援助をいただいたOB各位、理学部への進学もラグビー部への入部も下宿も留年もありとあらゆるわがままを許してくれた両親の支え合ってこその充実した4年間でした。この場を借りて深く感謝申し上げます。
例年、主将や副将は下級生の頃からレギュラーでバリバリ活躍してきた選手が担ってきた中で、ポンコツSHとして入部しFWにコンバートをしてわずか2年、A戦出場歴も少なくまだまだ未熟であった私が副将に就くにあたり、OBの皆様におかれましては「誰だこいつ?」と心配された方も少なくないのではと推測します。そこで私はこの一年間、その自分の現状に劣等感などというネガティブな視点をもつのではなく、「そんな俺だからできること」というポジティブな視点をもつことを強く意識しました。具体的には168cm、80kgの私がFLとしてポジションをとることを平均身長175cmそこら、体重84kgの京大ラグビー部が入れ替え戦に進むこと、昇格することに重ね合わせ、その実現に不可欠なファクターを自らの言動により一つでもチームに残すことを副将・高原のテーマとしました。言葉にすると大したことありませんが、「頭を使うこと」「細かいことに拘ること」「楽しみながらやること」「練習に真面目に取り組むこと」etc.どれか一つでも誰かに伝わっていれば本望です。現役のときは「自分の代で歴史に残る結果を残したい、試合をしたい」という想いも正直ありましたが、終わってしまった今はそんな気持ちは素直にありません。改善を止めず、毎年のように定期戦でAリーグ私立を倒し、リーグ戦で順位を上げていって欲しいです。
後輩の皆様へのメッセージとしては月並みですが、時間を大切に使って欲しいということです。詳しくは長くなるのでこの場では省略しますが、「ロールスロイスのイケオジ」と題した私が遭遇したエピソードを交えて追いコンのときにでも伝えれればと思います。時間は言わば私たちが無条件に所有できる莫大な資産です。時間という資産を使うとはどういうことなのか、という途方もない問いに頭を傾け続けて欲しいと思います。
最後に繰り返しとなりますが、私や京大ラグビー部を支えてくださった皆様に感謝いたします。ありがとうございました。来年も大学に在籍する身として、ラグビー部に何ができるか逡巡していますが、何らかの形でサポートできればと思っています。
風紀委員:森本智仁
東大戦をもって小学校からのラグビー人生にひと区切りついた今、改めて京大ラグビー部での活動を思い返すとどの瞬間も濃密で人に恵まれた4年間だったと思います。
入学後すぐに大学でのラグビーの質の高さに驚かされました。その時までなんとなくフワッとやっていたプレーに様々な意味や意図がありそれをみんなが言語化して伝え合ったりしている姿は僕の知っているラグビーではなく面食らいこのチームでやっていけるのか不安になりました。しかし先輩後輩関係なく聞けば必ず教えてくれる部の雰囲気に救われました。他大とは違う京大ラグビー部の特徴として入部してくるプレイヤーの背景の幅広さがあると思います。花園経験者からラグビー未経験までみんなまちまちです。その中で1つの目標にむけてチームを作り上げていくということは4年間を通して常に課題として自分たちの前に立ちはだかっていましたがそこに対して考える力が強みでもあると感じました。
最初は新歓を断れず入ったラグビー部ですが4年間で様々な出会いがあり部活以外に私生活においても成長させていただきました。胸を張って最高の部活だったと言えます。今後はOBとして後輩達を応援しできる限りの支援をさせていただこうと思います。
最後にはなりますがラグビー部を支えていただいたOBの皆様、ずっと応援してくれた両親や友達、そして大学生活で1番長く一緒に時間を過ごしたであろう先輩や同期、後輩には本当に感謝しています。ありがとうございました。
主務:加藤聡
昨シーズンを終えた後、自分たちの代では流石にコロナもおさまっているだろう、夏ぐらいには打ち上げもできるようになっているだろう、と微かな期待を持っていましたが、現実はそう甘くはありませんでした。練習時間は制限され、合宿はできず、グラウンドが取れないという理由で中止になった試合もいくつもあります。あんなに素晴らしい施設があるのに試合で使えないのは非常にもどかしい気持ちでした。
そんな苦しい1年間でしたが、僕個人としては4年間で1番ラグビーにのめり込めた1年間だったと思います。1〜3回生のときは脱臼や肉離れなどの怪我で長期離脱を繰り返してなかなかラグビーをプレーことができず、本当に苦しかったです。特に、3回生の春に2回目の脱臼をしたときは人生で初めてラグビーを辞めたくなりました。
そんな困難を繰り返しながらも4年間続けてこられたのは、ラグビー部のメンバーと離れたくないという気持ちと、やっぱりラグビーが大好きだという気持ちがあったからだと思います。
また、今年に関しては、主務という役割を担わせていただき、裏方からもこのラグビー部に深く関わらせていただきました。そのおかげで、自分たちの活動が如何に多くの人に支えられて成り立っているのかを一番近いところで感じることができました。選手として活動するだけでは気づくことができなかったこともたくさんあったと思います。
最後になりますが、今までラグビー部を支えてくださった監督団・OBの皆様、苦楽を共にしてきた先輩方・後輩達、同期のみんな、遠いところからでも応援してくれた家族には本当に感謝しています。これからはOBとして恩返ししていけたらと思います。4年間ありがとうございました。