News

最新ニュース


2022.02.21

【2021年度 四回生 引退コメント】②

ホームページをご覧のみなさん、こんにちは!


渡邊組としての練習がスタートして約1週間がたちました。

今週は体の可動域を広げる体操やダウンを丁寧に行いつつ、中山脩選手率いる戦術チームが考えた戦術をホワイトボードも駆使しながら実践に移していきました!

上回生下回生に関わらず積極的に意見が出て、刺激的な練習になっています。良い雰囲気を継続し、あすからも元気に練習を楽しみます!




さて、そんな私たちの活動も、昨年度の水野組が築き上げてくださった、本気でAリーグを目指すチーム文化があるからこそ成り立つものです。今回は、引退コメント企画第二弾として、昨年度の水野組でフォワードとして活躍した、有本昂平選手(PR)、髙嶋智哉選手(PR)、西田樹選手(LO)のコメントを掲載いたします。大学からラグビーを始めた三人の選手ですが、役職の面では会計、ウェブ係、ウエイトリーダーとしてチームを率いて下さり、プレーの面ではファーストジャージを着てリーグ戦や定期戦に出場し後輩を大いに勇気づけてくださいました。写真と共に思い出を振り返りながらぜひお読みください!




有本昂平選手(PR)

今年度会計を務めました有本昂平と申します.今年度は部で使用する車を新たに購入して頂いたことなど,例年よりも一層OBの皆様からの多大なご支援とご協力を頂きました.この場をお借りして厚く御礼申し上げます.


僕は大学からラグビーを始めました.高校まで続けていた野球を辞めて何か新たなスポーツをやりたいと思い,2回生からではありますが入部を決意しました.入部した当初はタックルをするのも一苦労でした.全力で向かってくる人間の足元に飛びつくという行為は,高校まで直径73 mm程度の球を金属バットで遠くまで飛ばす方法をひたすら考えていた僕には理解できない行為でした.当然タックルは低く入れずに吹っ飛ばされ,悔しい思いばかりをしていました.そんな状況なので2回生の間はラグビーの楽しさが全く分かりませんでした.


転機が訪れたのは,上回生になってからでした.僕がいいタックルをしたり,ジャッカルをしたりした事をまるで自分のことのように喜んでくれる部員がいました.野球では経験したことのない光景でした.野球もヒットを打ったり,いいプレーをしたりするとチームメイトに喜ばれますが,それとは別物に感じました.ラグビーはきつい時に部員の為に体を張ると本当に喜ばれ,逆に部員が体を張ってくれると心から嬉しくなり,次のプレーへの気力がわきます.それは他のスポーツで経験できるものではなく,ラグビー特有のものだと思います.そのことに気づいてから試合でいいプレーをしたいという気持ちが強くなり,ラグビーをするのが楽しくなっていったように思います.ラグビーの楽しさに気づけたから最後まで続けることができたと思います.


最後になりましたが,遅れて入部した僕を温かく迎えてくれた同期,グランド外でも仲良くしてくださった先輩,尊敬されるようなプレーができる選手ではなかったけど親しくしてくれた後輩,初心者の僕を3年間でリーグ戦や定期戦でプレーができるまでに指導してくださった監督団の皆様,不自由なく部活動ができるよう応援してくれた両親も含め,僕の部活生活に関わってくださった全ての方々に心から感謝申し上げます.3年間本当に楽しかったです.ありがとうございました.





髙嶋智哉選手(PR)

まず、今まで支えてくださった監督、コーチ、OBOGの皆様、保護者の皆様、後輩の皆、本当にありがとうございました。昨年の十二月の東大戦をもちまして、水野組の四回生は引退致しました。皆様のご助力のおかげで、無事引退することができました。本当にありがとうございました。この四年間を振り返ると、一回生の春、ラグビーを見たことがなく、ラグビーがどんな競技かも知らない状態で、新歓の明るい雰囲気とノリで京都大学ラグビー部に入りました。右も左もわからない状態の自分に、先輩方、コーチの皆様は優しく教えてくださり、回が上がってからも、まだわからないことの多い不甲斐ないこんな先輩に、後輩のみんなが優しく教えてくれました。皆さんのおかげで、幸運も重なった結果ではありましたが、四回生での最後のリーグ戦で後半途中から出ることができました。こんな自分の力を評価して信じ、選んでくださった監督団の皆様、本当にありがとうございました。また、試合前プレッシャーに押し潰されそうな自分を後輩は励ましてくれたおかげで試合を頑張ることができましたし、試合後相手の強さや他のメンバーと自分との差を感じ落ち込んでいたところに、試合を見てくださった先輩方に良かったよと言ってくださり、本当に嬉しく、なんだか今までの努力が報われたような気がしました。

入った経緯からもわかりますが、この伝統ある厳しくも楽しい京都大学ラグビー部に所属するという、覚悟、責任感がなく、またラグビーのことがあまりわかっていなかったこともあり、長い間厳しい側面しか感じられずに辛い時期もありましたが、先輩方や後輩達、そして何より同回のみんなのおかげで立ち直ることができ、なんとか四年間やり切ることができました。四年間を振り返ると涙が出てきそうになるほど、思い出は非常に多く、この経験はとても大切なものになりました。やり切ることができて本当によかったです。ありがとうございました。

現役の部員の皆。厳しい練習に疲れたり、周りとの熱量や上手さの差に落ち込んだりして、辛い時期があると思います。そんな時こそ、最初のラグビーを始めた時期を思い出してみてください。皆、なにかしらラグビーに魅了されてラグビーを始め、今もラグビーを続けているのだと思います。そのラグビーの魅力、楽しさを思い出してください。様々なプレッシャーとかもあるでしょうが、心が折れそうな時は一度そのプレッシャーを忘れてみてください。純粋にラグビーを楽しいと思ったあの日に立ち返り、ラグビーを楽しんでみてください。きっと立ち直れると思います。そして立ち直ったその先には、もっと楽しいことが待っています。それは、ラグビー自体もそうですが、勝利の喜び、共に戦った仲間との絆ややり切った達成感などもあります。少々クサイ言い方にはなりますが、最後の青春です。全力で楽しんでください。自分は今後は応援や差し入れなどといったことで皆の楽しみのお手伝いをさせてもらえたら、と思います。

最後に、繰り返しにはなりますが、ラグビー部での活動を支えてくださったOBや保護者、監督団の皆様にはとても感謝しています。そしてチームメイトの皆、何より同回の皆にも最大級の感謝を。本当にありがとうございました。






西田樹選手(LO)

引退試合も1か月以上前の出来事となり、OBとしての実感が湧かないままの日々が重なっていく一方で、宇治での日々は今もはっきりと脳裏に焼き付いており、全てがまるで昨日のことのように感じられます。



さて、4年前に全くの初心者として京大ラグビー部に入った僕でしたが、最終的にはありがたいことにBチームのキャプテンを務めさせて頂けるほどに成長することができました。これは偏に、ラグビー部における「人の力」のおかげだと感じています。しんどい練習後にもかかわらず、脱いだスパイクを履き直してまで自主練習に付き合ってくれたり、自分が長所とも思っていなかった部分を褒めて引き出してくれたりと、先輩同期後輩を問わず様々な人たちによって支えられてきた毎日でした。



周囲を助けるこうした文化が、京大ラグビー部には当たり前として根付いていると感じます。これはとても恵まれた環境であって、組織としての大きな強みです。チーム全体がこうした雰囲気であることがどれほど重要なことか、4年間を過ごす中で身をもって思い知りました。だからこそ、伸び悩んだり自分の立ち位置が分からなくなったりした後輩は、迷わず周りに支えてもらってほしいと思います。普段くだらない話をしている奴らも、必ず親身になって応えてくれるはずです。



最後になりますが、この部活に引き入れ受け入れてくれた先輩方、楽しいもしんどいも共有し合えた同期、慕ってくれた後輩、常に適切なアドバイスをくださった監督団の皆様、陰ながら応援してくださったOBの方々、そして一番近くで全力でサポートしてくれた家族、全ての人に心からの感謝を伝えたいと思います。本当にありがとうございました。